◆“話せるプログラム”も開発して欲しい
リーディング、スピードがついた ─インテンシブ座談会
10月18日から12月10日まで語学センター自習室で行われた今年度第一期の英語集中プログラムを受講した学生に、プログラムを受講しての感想を座談会で語ってもらいました。参加者は真鍋ゆき(国際学部2年生)、村上康子(国際学部2年生)、中島由紀子(国際学部3年生)のみなさん、コーディネーターは国際学部の青木信之助教授です。
大変だったけど・・・
青木:今日、三人に集まってもらったのは、インテンシブプログラム(以下インテンシブ)について少し語ってもらって、語学センターのニューズレターに載せようと思って。
学生3名:ネタ探しだよね、ハハハ。
青木:インテンシブの第1期を受講した後だけど、率直な感想はどうですか?
村上:大変だったけど、終わった今は、やって良かったなあーって思います。やってるときは、もう、やめたいって思ったですね。
真鍋:思うよね。去年もやめたい、って思ったのに、なんで今年もやってるんだろう、って。
青木:受講前と受講後でTOEIC何点上がってたの、村上さんは?
村上:150ぐらいかな。
青木:それを見たときにはどうだった、報われたって思った?
村上:報われた!それにうれしかった。やってるときはつらかったんですけどね。
青木:どんな点が一番つらいの?
中島:量が多いし、時間がかかる。でもあれぐらい伸ばすにはしょうがないと思いますよ。
真鍋:やらなきゃ、伸びないっ!だから、伸びてたときに良かったなぁ、って思ったんだよね。
中島:私は90点ぐらい伸びました。
600点台から800点台へ
青木:真鍋さんは去年と今年と2回受けてるよね。最終的にいくらぐらい上がったの?
真鍋:600点台から出発して、今が800点台です。
青木:じゃ、もうちょっと具体的に詳しく、リーディングプログラムから聞こうか?リーディングプログラムの印象はどうでした?
真鍋:内容的に面白いものとそうでないものがあって、面白くないものは長くて「たいぎー」って感じ。早く終わってーって。
青木:なるほど、教材についてはね。コンピュータでの読み方はどうだった?たとえば、色々仕掛けがあったでしょう?意味ごとのかたまり、チャンクっていうんだけど、チャンクごとに画面に現れてぱっと消えるような仕掛け。まあ、仕掛けがあったグループとなかったグループがあるけどね。
中島:消えたりするほうが早く終わるし、集中して読まなきゃ消えちゃうからそのほうが好きだった。あれはどういう意味があるんですか?
青木:あれは頭から英文を読んで欲しいと思って。そしてまたリスニングにも効果あるかなと思ってね。
村上:でも、消えるほうが、なんか答えがあんまり合わなかった。
中島:私は消えないほうは長すぎて集中力が途中で切れちゃうから、消えてなくなるほうが一生懸命読んだから、多分そっちのほうが正解率が良かったんじゃないかなぁ。
あんなに英文読んだの初めて
青木:なるほど、どうも人にもよったみたいだね。基本的には1分間に100語の割合で画面に提示してるんだよね。ということは、割とね、遅く感じた人もいて、ある程度、自分でぴったりだと思った人には良かったかもしれない。でも、遅く感じた人にはね、もうちょっと早く出て欲しいと思ったかもしれない。話を戻すと、リーディングで良かったなと思う点はどう?
村上:あれだけの量読んで、慣れるってことは良かったと思う。
青木:あんなに読んだの生まれて初めてでしょ。リーディングプログラムで読んだ量って、ペーパーバック2冊分くらいだよ。
真鍋:リーディングプログラムが終わった直後のテストはすごい読みやすかった。
村上:やっぱりスピードがついたと思う。
中島:うんスピード。だけど、やっぱりTOEICテストの2回目(中間テスト)よりは3回目のほうがちょっと落ちてた、私は。だから、リーディングのプログラムが終わった直後くらいはトップスピードにきとったと思うけど。
青木:1回目に受けたときのTOEICと、受講後のTOEICとでは、リーディングに関して言えば、時間的に余裕ができた?
三人:余裕、すごいあった!
中島:最初のときはぜんぜん時間が足りなくて、もういっぱいいっぱいで。
真鍋:そうそう。けど、プログラムが終わったあとのリーディングでは、見返しもできたもんね。
村上:見返しっていうか、もいっかい塗りよったもん。
スピードはついた
青木:あれだけリーディング読まされたからスピードついたんだね、きっと。
真鍋:スピードはついた。スピードつかないとこなせないんだよね、毎日の課題が。
青木:こういうとこは工夫して欲しいな、っていうとこはどういうとこだった?
村上:もうちょっと、字がおっきくならないんですかね。ずっと見てたら目がもう、疲れてー。今度、液晶画面になったらもうちょっとましになるんだろうけど。あの、ブラウン管がつらいよねー。
青木:それじゃ、リスニングはどう?
真鍋:コンピュータが遅くていらいらした。
村上:あと、音がぜんぜん聞こえんかったりしたり、画面がゆっくりゆっくり出て・・・。
中島:そう、ゆっくり出てくる。
青木:うーん、なるほど。あれに関しては、もし、この4月以降にプログラムができれば、ぜんぜん変わるよ。というのはLL1と同じように最新のコンピュータが入って、ネットワークも断然早くなるから。スピードだけじゃなくって、音だってもっと明瞭になるよ。内容はどうだった?ひたすらTOEICを聞きまくるっていうプログラムだけど、内容的に飽きない?
村上:あれはね、みんな、TOEICのための勉強だと思っているみたいですよ。え?違うんですか?
一日にTOEIC100問聞く
青木:アハハハ、ぜんぜん違う。基本的には読む力と聞く力を伸ばそうとしてるだけで、ただ大量に教材が必要なわけね。例えば、リスニングプログラムについては、あれ一日TOEIC100問聞いてるんだよね。ということは、毎日TOEICのテストを受けてるのとおんなじなんだ。一ヶ月のプログラムで20回TOEICのテストを受けてるのと同じ量を聞いているんですよ。それで、それだけの教材を揃えるためには、たまたまTOEICの教材しかなかったと。そういうわけなんだよね。それで受講者の向上を測るのも、バラバラのテストじゃしょうがないから、たまたまTOEICを使っているというだけなんですよ。だから、みんなTOEICを伸ばすと思ってるんだけど、そうじゃない。だからリーディングなんか、TOEICの問題を全然やらないでしょ。それじゃ、冠詞プログラムはどうでした?
冠詞はもっとやって・・・
真鍋:冠詞は楽しかった、すごく。もっとやって欲しい、冠詞いっぱい。
青木:どういうとこが楽しいの、冠詞プログラムは?
真鍋:なんかねー、感覚的にわかってきた気がする。
村上:あー、最初はもうぜんぜん、わからんかった。なんとなく、量こなすと、説明できんけど、なんかわかってくる気がして。こういうときはこうなんだな、ってだんだん思ってくる。
青木:あれだけ、冠詞ばっかりやったのって初めてでしょ。でも、冠詞だけ穴あけた問題をひたすら解くってのはどうなんでしょう?
中島:あれ、クイズみたいで面白かった。
村上:すごい息抜きっぽかったよね?
青木:間違ったらヒントが出ていたでしょ。あれはすべてのファイルにではなく、3つの文章ごとにひとつヒントを入れたんだけど、一個一個、別のヒントをつけたんだよね。例えば、
不定冠詞をいれなきゃいけないとしたら、aは正解だからそのまま無視されるんだけども、 定冠詞を入れた人には、定冠詞を入れた人用のヒントがあるんだ。で、無冠詞を入れた人には無冠詞を入れた人用の。つまり、theを入れた人はこういう勘違いをしてるだろう、っていうこっちが先読みをしてtheを入れた人は「あなた、こういう勘違いをしてますよ、コンテクストを見てごらんなさい、だからこうですよ」という具合に。だからひとつの冠詞の問題に、3種類の答えをつくんなきゃいけない。たとえば
"a"がOKだったら"an"、 "the"、そして無冠詞用につくんなきゃいけない。それが10個あったら、30通りつくんなきゃいけない。すっごい大変なんだ。ああいう文法問題のプログラム、ミニプログラムみたいな、ああいったものだったらもっとやって欲しい?例えば、前置詞だけとか。
話せるプログラム、ほしい
真鍋:文法とかがいい。あと、話せるプログラムができるんだったら、話せるプログラムもやって欲しい。
青木:で、全体として、もう1回インテンシブが、真鍋さんはもう2回受けちゃってるけども、例えばもう1回インテンシブ受けてみようとは思う?
村上:思う。
真鍋:去年終わったときはもう2度とやるもんかって思ったのにやってしまった。上がるかなーと思って。
村上:やってるときは絶対もう、2度としない、って思ったけど、終わって成績が上がってるのを見たら。
中島:そう、またやっていいかなぁ、とか思う。
真鍋:多分、こういう機会がない限り、こんなに自分から読もうとか、やらないから。
青木:今までで、おそらく一番英語の勉強したときって、入試のときでしょう。英語だけを勉強するっていう意味だったら、それ以上の勉強量だったんじゃない?この2ヶ月間って。
村上:あんなもんじゃない。英語だけって言うなら、そんな受験勉強どころじゃないくらいやった。
青木:ところで、これから受講する人にアドバイスとかある?
コツコツできないと駄目
中島:コツコツできる人じゃないとね。
真鍋:毎日の課題をためない人。
村上:あー!ためたら最後だと思う。ためてしまってもうやる気がない、みたいな人結構いた。
中島:あー、ためたらもう終わりよねー。
真鍋:あと、他を犠牲にしてまでやろうという気がないと。あたし、バイトやめたもん。
青木:やめた?!
真鍋:ちょうどやめようと思ってたときだったから、もうインテンシブをやるんならやめようと思って。
青木:リーディングプログラムのときは、一日平均何時間くらいLL自習室にいた?
中島: 3時間は絶対にいた。
真鍋:んーそのぐらい、結構かかった。
青木:リスニングは?
真鍋:リスニングは2時間、もう少し短いくらい。
中島:うん、精読入れて、2時間くらい。
青木:ま、3時間、2時間か。でも毎日だもんな。大変だよね。一日ためたら、6時間になってしまうんだもんなぁ。それ、ちょっともう挽回できないよなぁ。それじゃ、友達にすすめる?インテンシブ?例えば、受けてない友達とか、聞かない?「どうだったの、インテンシブ?」って?
真鍋:聞くけどー、でもやめんさいって言う。つらいよーって言って。定員が多くなったら、自分が入れんようなるけーやだ。
村上:がんばれるんだったらやればーとか言う。
中島:絶対すっごいつらいよーとか言ってから、時間があるんだったらやればって言う。
青木:そうか。よくわかりました。どうもありがとうございました。
←No.7に戻る |