外国語に想う2
◆フランス語は怖い
語学と言えば、フランス語の発音に大変苦労した想い出があります。それは約30年前になりますが、パリの美術学校(エコール・デ・ボザール)への留学当初、モンパルナスにある語学学校での事です。
私の発音が余りにも日本語的であったため、授業は必ず教授と私との会話から始まる事となり、随分その発音が教材に使われたものです。その内、本人は大真面目ながら、クラスに笑いを提供する人気者となり、欠席しようものなら次の日、皆んなが心配してくれて大変でした。
結局、絵を描くという理由を付けて、途中で会話の勉強を投げ出したため、今もってフランス語恐怖症から抜け出せないままですが、今では若き日の苦くも楽しい想い出の一つになっています。
附属図書館長・芸術学部教授 三原 捷宏
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