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外国語に想う1
◆日本語さえ危うい
近頃の学生は「聴く、話す」は得意だが、「読む、書く」力がないという話を聞く。一方、語学センターどころかテープレコーダーやテレビすらない時代に外国語教育を受けた年配の世代は、「読む」ことはなんとかできるが、その他の技能が苦手だという人が多い。
外国語の学習では「読む、書く」が重要で、「読み、書く」技能を磨かないと進歩しない。また、読書量に比例して外国語の理解力(読解力)は増す。読書から得た知識の集積がなければ、自分で表現する内容すらもたない中身が空っぽの人間だ。
学生たちは、教室で与えられた教材以外にどれくらい読む努力をしているだろうか。活字離れが進み、読むことはおろか文章を書く機会さえ少ない昨今、若者たちは時候伺いから恋の告白まですべての用件を携帯電話ですまそうとする。これでは外国語の運用能力どころか日本語さえ危うくなる。
知的好奇心と旺盛な読書意欲をもって、外国語を読む努力をしてほしい。11月から始まるIntensive English Training
Programでは、「読む」訓練も重視している。
国際学部長 藤本 黎時
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